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長野県の大鹿村の村歌舞伎「大鹿歌舞伎」を観に行ってきました!

長野県の大鹿村に、村歌舞伎があるということで、観に行ってきました。

丁度GWの5月3日に毎年上演されます。

遠州あたりから長野県あたりの地域って、村歌舞伎が盛んなんですよね~。

西国から来た私は、そういうものがあることすら知りませんでした。

浜松市内では、引佐の横尾歌舞伎や、佐久間町の浦川歌舞伎が有名です。

浦川歌舞伎は一度観に行ったことがありますが、小学生の白波五人男など、すご~くかっこよくて!

村歌舞伎は、子どもなどが演じていても、かなりよくできているので、気がつくとのめり込んで観ていたりします。

生で、その時だけの舞台だからなのか、歌舞伎だからなのかわかりませんが、パワーがあります。

大鹿歌舞伎のことは以前から聞いていましたが、浜松からはちょっと遠いので、なかなか機会がありませんでした。

でも、今回たまたま行けそうだということで、なんとか行って参りました。

行ってみると、まずロケーションが最高!赤石岳がまだ雪をかぶっていて、山々の向こうに見える光景は衝撃的です。

大鹿村は、全国で吹き荒れた町村合併の嵐に負けず、村であることを選択した村なのですが、なんだかそれもわかる独特の美しさのあるたたずまいです。

「日本で最も美しい村」運動も創出し、頑張っています。

今年は、つい一昨日あたりまで夜は氷点下状態だったそうで、桜の散り際くらいで、他の花がいちどきに咲いていました。

水仙、チューリップ、芝桜、花桃、散りかかった桜、菜の花、スノードロップ、その他もろもろ、花盛りです。

桜の季節には、各地から観光バスが花見に来るそうで、それは勿論素晴らしいに違いありませんが、ちょっとずらしたGWなどの方が、意外と花の種類が多いかもしれません。

藤や牡丹はこれからという感じでした。

長野県の地形は、長野の人にはどうということもない地形なのでしょうが、平地ばっかりのいわば散文的な浜松などから行くと、急な斜面にへばりつくように建っている民家や、その斜面に沢山植えてある芝桜や、花桃などの珍しい美しさは、詩的に感じられ、それだけでもかなりインパクトがあります。

斜面の角度があまりに急で、西国でも絶対に見られない風景です。

大鹿村には、行きは高速道路を通って4時間、帰りは巷では国道ならぬ「酷道」と言われているらしいR152号を通って帰りました。

この話は、また後ほど…。

朝6時半に出発し、豊田ジャンクション、土岐ジャンクションを経て松川インターで降り、大鹿村へ。

多分、6時に出れば殆ど渋滞に遭うこともなく、3時間ほどで行けたかも。

GWの出発30分の遅れは、あとあと影響しますね~。

浜松から長野って、距離的には近いはずなのに、地形のせいでかなりの迂回を強いられるので、かえって東京方面とか、名古屋大阪方面からの方が来やすいかもしれないな~と思います。

当日10時から整理券を配るという話を地元の観光協会から聞いていたので、それを目指して行ったのですが、結局着いたのは10時半ころ。

すでに整理券はなく、桟敷は人で一杯でした。

これは、会場の大蹟神社の鳥居です。自然木で風情があります。この場所にぴったりですね~。

10時半に着いたのでは、席取りは完全に敗北です!

前の方の席は、旅館などで予約してあるようです。

来年行かれる方で、是非とも前の方で観たい!!という方は、旅館などに相談されるのもいいかもしれません。

今回、私たちはぶっつけでしたので…。仕方がないので、後ろの方の筵の上に、用意してきた座布団を置き、開演を待ちました。

座布団を置いてそこらへんを歩いてもよかったのですが、なんとなく心配で…。

案の定、途中で「前の方に詰めてください」と放送が。

座布団のみ置いて、その場所にいなかった方の席は、どけられることはなかったけれど、極力詰められてしまって、後から座るのが大変そうでした…。

あと、お弁当!当日はきっと色んな露店があるに違いないと思っていましたが、たいしたものはなくて、何か持っていけばよかったかも…。と思いました。

高速のインターはすごく混むので、何も買わずにスルーしてきたので、露店で買った焼きおにぎりとお団子という、炭水化物オンリーの昼食でした。

でも、それなりに美味しかったですよ!

お弁当も、旅館に注文しておくと、境内で受け取ることができます。

桟敷で旅館のお弁当をいただくなんて、なんかゴージャスですよね!

でもまあ、素朴なおにぎりもなんだかそれらしくてGOODでした。

これも、もうちょっと早く行けば、色々あるのかもしれません。

このお団子は、甘い味噌味で、おにぎりとお団子の中間くらいかな…。かなり腹持ちがします。(笑)

12時から開演です。地元の村人が演じる歌舞伎、これが結構面白い!

出演者が、役所の方とか、ガス屋さんとか、地元の方がよく知っている方ばっかりなので、

「よっ!○○!!」

とか声をかけて、どっと笑いがおこって、なんだかのどかなんですよね~。

それと、おひねり!これって、前の方に座って、キメの場面でおひねりを投げたら、めちゃめちゃ面白いだろうな~と思いました!

今回は後ろの席でしたし、初めてだったのでその勇気がなく、見てるだけ状態でしたが、やっぱ、おひねりですよ!舞台の床はもう、みんなが投げるおひねりで一杯!

ほんとに楽しい一日でしたが、来られる方は、日よけや暑さ対策をばっちりなさってきていただいた方が良いと思います。

桟敷は、前半戦は右側の方は木陰になるので以外と涼しいですが、後半戦は殆ど陽が当たります。

大鹿村は空気が綺麗なので、紫外線もストレートに来る…なんてことはないですが、とにかく暑かった!!

後半、ほんとにキツくなります。途中、あまりの暑さにちょっと木陰に休みに行ったくらいです。

日焼け止めと帽子もしっかり持っていきましたが、地元の方は帽子の上に上着を被ったり、色々工夫されていました。

私もとうとうタオルと帽子で二重に防御。

でも、日に焼けました。女性だけでなく、男性もあまりに日射しにさらされるのは髪によくないですよね…。

是非帽子やタオル、手ぬぐいなど余分にご用意されて行かれると良いと思います。

冷たい飲み物も十分に補給することも必要かと。あと、席取りのためにも座布団は必携。

バスタオルなども、あるといいかも。敷いても使えますし、日よけにもなります。

桟敷は砂利の上にゴザをひいてあるだけなので、結構しんどいです。

小さな椅子を持参しておられる方もありましたが、桟敷の上に座るつもりなら、椅子は使えません。

桟敷の後ろとか、横とか、後ろに座る人がいないような場所ならOKのようです。地面に座るのが苦痛な方は、ちょっと工夫がいるかもしれませんね。

つづく。


ー追記ー

「大鹿村騒動記」を観てきました!

ある日家人が新聞の記事を見せてくれたのが、映画「大鹿村騒動記」の紹介記事でした。

大鹿村は、昨年歌舞伎を見に行った思い出深い美しい村。

この映画「大鹿村騒動記」も、村歌舞伎がモチーフのようです。

でも、こういうマイナーな映画は浜松では観られないんだよな…と思っていたら、やっぱりです。浜松では上映館は一つもありません。

このあたりからだと、ららぽーと磐田に行くか、豊橋の映画館に行くかの選択肢しかありません。

遠いし、どうしようかと思っていたら、「大鹿村騒動記」の主演原田芳雄さんが突然亡くなってしまいました!

これには驚きました…。これは観なくては!という家人の気持ちが盛り上がってしまったのですが、わが家は介護中なので、二人揃って外出できるタイミングは限られています。

オールナイトなら、義母をちょっと義弟に看ていてもらって行けそうかも…と思っていたら、なんと断りもなしにオールナイトがなくなってしまいました!

主演男優の遺作ということで、しばらくやってくれるのかもなどと甘いことを考えていたら、観はぐれることになってしまう!!という危機感がぎゅんぎゅんと高まってまいりました。

「この際、一人で観に行ってきたら?私は別の時に行くから!」

と、提案してみましたが、それもなんだかお互いに気が進みません。

困ったな~と思っていた日曜日、義母を看ながら調べてみると、上映は時間帯もあまりよくない2回だけ。

それでも、どうしても行きたいと家人が言うので、急で申し訳ないけれど義妹に電話してみたら、

「そのくらい大丈夫ですよお~!」

と快く留守番を引き受けてくれて、なんとか出かけることができました。

ありがとう!!Fさん!!!

映画のチケットは、事前にネットで購入することが多いんですが、この「大鹿村騒動記」は、1人900円でした!

え??何かのマチガイじゃないの?!困った!と思ったんですが、なんか、邦画はこのごろ安めに設定されているそうで、そんなことも知りませんでした…。

得した気分です。映画は、とても面白かったです!

主演の原田芳雄は、大鹿村で小さな食堂をやっていますが、親友が妻を連れて村を出奔して10数年経っているという設定です。

で、その妻が認知症になったので、親友が妻を返しにやってくるという、なんというか、日常のすぐ隣に意外とこういうのあるよね~、みたいなお話です。

辛口かと思ったら、意外に甘めのコメディーで、きついネタのわりにはキリキリ来ず、全体的にのほほんと纏まって、笑えて可愛くて、面白かったです。

村歌舞伎とのからみもよく、凝ったストーリーではない分、きめ細かく描かれていて、舞台の大鹿村もうまく生かされていて、ほっとするような映画でした。主人公の妻の認知も、ぬけぬけと連れて帰ってくる親友岸部一徳の、駄目さ加減も、非常によかったですね~。

駄目男も、ここまでいくと、笑えますね~。

認知って、シビアに突き詰めるときつ~いですけれど、こういう笑えちゃう側面って、意外とあるような気がします。

何が解決したわけでもない映画なんですけれども、人生ってまあ、そういう風な感じですものね~。

大鹿村のロケーションもとってもよかったです。

最後に、三国連太郎がお墓参りをするシーンがあるんですが、その墓は、私たちが昨年行った時、いいロケーションだよね~と話していた墓だったので、びっくり!!

家人は大喜びです。

多分、木や谷の感じからして、このお墓じゃないかな~と思うんですよね…。

画に描いたような美しい景色ですよね~。ちょっとの間でも、綺麗な村に行ってきたような気持ちになる映画です。是非ご覧になってみてください?。

2011-07-26

浜松市在住 東風 佳代子浜松 東風 佳代子


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