我が家につばめがやってきた
今年、約20年ぶりに我が家につばめがやってきました。毎年どこか巣作りできる場所はないか探すように家の周りを飛んでいるのですが、作ることはありませんでした。
しかし今年もいつものように飛んでるなと思っていたのですが、気づいたら築55年になる母屋の玄関先に3つもできているではありませんか。
その真ん中の巣に親鳥が卵を温め始めました。6月初めごろでしょうか。卵の殻が1つ落ちていました。
もう1つはつぶれていたので親鳥が落としたのでしょう。人の出入りや猫もいるので育たないかもと思っていましたが、しばらくするとチュンチュンとかわいらしい鳴き声がし3羽いることが確認できました。その鳴き声も日ごとに大きくなりよく見てみると5羽いることがわかりました。
つばめは幸運の鳥。無事巣立たせてあげたい。そんなふうに思いました。
しかし家の周りは田畑、山、天敵である蛇がいます。猫もいます。
昔を思い出せば、ヒナをねらってなんと私の部屋に蛇が入っていたことがあります。灯りをつけたときポトッと音がし振り向いた視線の先に蛇が・・・
娘だったずいぶん昔のことですが、父を泣いて呼んだのをはっきり憶えています。
そんな蛇が1週間前庭に、ついに現れました。き、きもちわるい・・・そのひとことにつきます。
きっとするどい臭覚でヒナを狙いに来たに違いありません。そのときは日中で父親に追い払ってもらいました。
父親に言わせると、どうやらあおだいしょうらしく、壁をも登ってしまうそうです。
そこで昔やっていた(正しいかどうかわかりませんが)蛇対策として灯油を布に染み込ませ蛇の通りそうなところに置いてみました。あと柱にナイロンを巻きつけておきました。
なんとか1週間は蛇の姿を見ることはありませんでした。
しかしついに昨日昼間、巣の近くをのたくる蛇を母親が発見しました。その夜、私が外に出ると草むらに消えていく蛇の姿が・・・き、きもちわるい。ヒナは?大丈夫、無事でした。
そしてまた数分後庭に出ると怪しく動く黒い影。懐中電灯で照らしてみると1メ-トル以上はある、おそらくあおだいしょうです。巣に向かって不気味に動いています。
急いで父親を呼び追い払ってもらいました。やばいです。完全に狙われています。蛇対策で調べたとき蚊取り線香をつけるといいみたいなことが書いてあったので、とりあえずやっておきました。
それからしばらくして再び外に出てみると、巣から3メ-トルも離れていない外壁に蛇が上っているのを発見しました。何度も行ってしまいますが気持ち悪い・・・
もう父親は寝てしまったので、自分でなんとかするしかありません。
懐中電灯を照らすと上るのをやめ、地面の物影に隠れました。どうやって追い払えばいいんだろう。
私は家の中にあるキンチョールを持ち出し、蛇の近くに撒いてみました。物影から出てきたのでとにかくヒナから遠ざけようと、蛇に向かってキンチョ-ルを撒きました。
あーこれは自然の摂理に反する、蛇だって生きるために必死なんだと思いながら・・・
なんとなくあきらめたのかヒナから離れ庭から出て行ってくれたので少しほっとしました。
朝、無事に親鳥から餌をもらっているのをみてとりあえず一安心しました。
そして今日ホームセンターで主人に「ヘビレス」という忌避剤を買ってきてもらい、さっそく昨夜蛇が上った所や何箇所に置いてみました。
今夜、何度か庭に出てみましたが今のところ蛇の姿は見ていません。巣立つまであと何日かわかりませんが無事に巣立ってくれるのを願うばかりです。
この間から5・6羽のつばめが、ちゅんちゅん鳴きながら庭の上を飛んでいるのですが、どうやら巣を探しているようで、確かに使ってない巣は2つあり、もしかしたらそれらはあのこたち作ったけれど今の子育て中のつばめに追い出されたのかしら。なんて勝手に想像しています。
しかしヒナとはいえ賢いもので、親鳥ではないつばめがきても鳴くことはなく巣の奥へ引っ込んでしまいます。
私がなんとか写真を撮ろうと近づけば、親鳥はえさをあげず警戒しているのがわかります。
一昨日から蛇は見かけません。どうかこのまま無事に巣立ってほしい・・・
あの蛇騒動から今日は5日目。
今週月曜日にヒナが1羽巣から落ちていたのを両親が見つけ、そのときは無事巣に戻してもらい親鳥から餌をもらっていたと聞き一安心。
だいぶ大きくなったので巣もぎゅうぎゅうづめなので落ちてしまったのでしょうか。
巣を確認してみると1.2・3・4あれ4羽?日曜には5羽いたことを確認しています。
ま、まさか2羽落ちて1羽は猫に食べられた、もしくは遊び道具となってしまったのか・・・
うちの飼い猫ちゃん、日中はよく巣の真下でまったりしていますから、その可能性はゼロではありません。考えると悲しくなりますが・・・
しかし残ったヒナたちを見てみると大きさに差があります。巣の端にいる子は小さめです。巣立って行くのも多少違うかもしれません。
昨夜、恐れていたことがついにおきてしまいました。
息子が20時過ぎに帰宅したとき、なんと蛇がヒナを飲みこもうといるのを発見。
急いで外に出たときは、逃げたあとでしたがまだ近くにいたようで(暗くて私は見えず・・・)仕方なくまたキンチョールをまくと逃げていきました。
先日の蛇とは違い指くらいの太さだったらしいです。蛇がなぜ急にヒナをあきらめたのか。息子が言うには家の中にいたはずの家猫が近づいてきたからだそうです。
1羽は守ることができず悲しかったですが、2羽はなんとか無事。しかしもう1羽は?
そしていつも親鳥がそばにいるのに姿が見えません。
今日朝1ばんで2羽を巣に戻し、親鳥がくるか様子を見ていましたがなんとか餌をもらうのを確認できホッとしました。
しかし蛇よけや、灯油をまいた布の効き目がなかったことにショックを受け私は出勤しました。
帰宅するといつも親鳥が餌を運んでいる姿が目に入るのに、全然見えません。
恐る恐る巣をのぞくとからっぽです。えっーヒナたちはどこ?
両親に聞くと気づいたときにはもういなかったそうで、家の前の田んぼにいたのを見つけ近づくと飛んで行ったそうです。
良かったー飛べたんだ。とすると、昨夜もう1羽はどこへと思ったけれど、きっと親鳥と逃げたんだ。そう思うことにしました。
結局5羽すべてを巣立たせてあげることはできませんでした。
でも今回自然の摂理に反することをしてしまったのには理由があります。
20年ぶりくらいにきたつばめが、しあわせの鳥といわれていること。
闘病中の家族へのエール。
新しいスタートをきろうとしている家族へのエール。
家族の一員である愛犬が旅立った頃にヒナが孵ったこと。
自己満足ですね・・・
今日電線に3羽のつばめがとまっていました。おなかの白いところがちょっとふわふわしていて、まだヒナかな
きっとうちから巣立った子たちだ
そう思いました。そう思うようにしました。