浜松まつりについて
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酒は蒸発する
前回の記事で、交通係さんが
「凧に参加している方は酔っても凧を揚げれるんだと感心していましたが、違ったんですね。あの赤い顔は日焼けかな?」
と訊いてくださって、私は浜松祭りにちょびっと参加したことのある家人の言ったことをお返事として書いたのですが、その後気になって祭り中毒の義弟に祭りと酒のことを訊いてみました。
そうしたら、やっぱり、凧揚げに行く早朝からがんがんお酒は飲んでいるそうです、皆さん。
でも、凧揚げって体力勝負で、かなり動きも激しいので、結構飲んでいても「蒸発してしまう」のだそうです。
「それって、それって、めっちゃ身体に悪いんじゃ・・・・?」
とは、さすがに義弟には言えず・・・・。
なので、交通係さま、彼らは飲んでいるけど、まあ、酔ってないというか、「蒸発」しちゃうというか・・・・。
・・・・。すごい世界ですね、やっぱり・・・・。
訊いてみるととやはり、浜松祭りは祭りの中でもかなりハードだと言われているそうです。
今日あたりになると、町を車で走っていても、凧の衆たちがそこここで「糸目つけ」などしていて、しっかり交通を遮断しています。
でも、浜松ではそれに文句を言う人はいません。
よけて通ります。
真夜中凧の衆らが凧を持って道を横切っても、こちらが気をつけてあげなければなりません。
浜松ではこの時期祭りが何よりも優先されますから、凧の衆が道にふらふら出てきて、驚いた家人が
「なんだ、こいつら!!」
と怒っても、凧の衆とわかったら、
「なんだ、凧か。じゃ、しょうがねえな。凧の衆は傍若無人だからな。」
と、すぐ怒りを収めて、かえって誇らしげとも聞こえる声音で言っていました。
・・・・さすが浜松!
もうすぐ本番です・・・・!
2008年4月20日
祭り前夜
いよいよ明日は浜松祭です。
今夜は、遠くから進軍ラッパの音が聞こえて、どこのご町内も前夜祭を楽しんでいる様子です!
今日は昼間も道路が混んでいて、辻辻に立つ明日からの交通規制の看板がやけに目立ちました。
なんだか、毎年この看板を見ると、何故か焦燥感に駆られます。
「明日からは、なんだかわからないけど、すごく特別なことがあるから、とにかく急がなきゃ・・・・!」
・・・・という気がするのです・・・・。
明日からは休業のお店も多いので、商品もかなり品薄。いつも行くスーパーも連休の買いだめのお客さんで、とっても混んでいました。
お昼前に寄ったサンドウィッチのお店も、半分以上品切れでした・・・。
基本的に、どうも浜松の人は、GW中には買い物をしないようです。
祭があるので忙しく、買い物どころではないのかもしれませんが、多くのお店が休業するので、休み前に買い溜めをしてしまうのかもしれません。
・・・。
なんだか年末のようです・・・。
でも、今年も来年も6日が休みなので、浜松祭には都合がいいです。
浜松では、6日は浜松祭の疲れで、お仕事を休んでしまう人も多いからです。
今年も、特に参加する予定のない浜松祭ですが、浜松にいる限り、やっぱり他人事ではないんですね~~。
破れ提灯
昨日は暑かったですね~!
いよいよ浜松まつりが始まりました。
表通りをまつりのラッパが通り過ぎていくのを聞きながら、昨日の昼間は長期に亘って懸案事項だった本の整理をしておりました。
しかし、夕方になると、上から下までばっちり祭装束でキメた甥っ子がやってきて、提灯を貸して欲しいと言います。
甥っ子は隣の町に住んでいますが、浜松まつりは町ごとの行動。そして、まつりに加わるにはその町の法被と提灯と登録のワッペンが絶対に必要です。
提灯は前もって作るか借りるかしなくてはならないのですが、当日イキナリはそう簡単にはいきません。
「え~?提灯?・・・・あの壁にかかっている(ゴミみたいな)のはどうなのよ?あれって提灯じゃないの?」
と、私が訊くと、
「いや~、あれはぼろぼろで使えないぞ・・・」
と家人。
とりあえず出してきてみると、たしかにひどい破れ提灯です・・・。
壁に掛かっているときは、たたんであるので提灯には見えません。ただの(ゴミみたいな)謎の物体です。
その提灯を見ながら衝撃を受けている甥っ子に、
「こ、これに半紙を貼り付けたら駄目なの?!」
とフォロー(のつもり)してみましたが、
「駄目に決まってるじゃないか!!」
と家人が一蹴。そりゃそうだよね・・・。
「じゃ、じゃあ・・・・、そうだ!!お隣に借りてこよう!!きっとあるよ!!」
お隣は最近初子の祝いをされていましたので、行くとしっかり貸してくださいました。
「じゃあ、これ、汚さないように使ってね。」
「あ、燃やさないようにします・・・。」
「も、燃やす?!」
「あ。父の提灯去年燃えちゃって・・・。」
ひ~~!
勿論提灯ですから、中にロウソク入ってるんですよね。
この甥っ子の「父」は、例のお祭りマスターの義弟であります。
どうか甥っ子が提灯を燃やさないで返してくれますように・・・。
でなきゃ弁償だよ・・・・。・・・。
写真はご近所の練りです。
夜になると、初子のある家にこの数百人の人達が「練り」と称して駆けつけます。
太鼓の音とまつりのラッパと、「ヤッチョ!ヤッチョ!」のかけ声で、どこらあたりで「練り」をやっているか、すぐにわかります。
・・・・。
この「やっちょ」のかけ声ですが、西国出身の私には「よいしょ」に聞こえるんです。でも、家人は「よいしょじゃないんだ。ヤッチョなんだ。」といいます。
その家の人は、その数百人を饗応しなければならないので、本当に大変です。
スイカを出したり、焼き鳥、カナッペ、その他もろもろでもてまします。
樽酒、ビールは当然です。
これで、場合によっては数百万散財することにもなります。
お、おそろしい・・・・。・・・。
しかし、目出度いことですから、浜松っ子はケチったりしません!
もちろん、近所の人も集まってきて、ご相伴にあずかったりもします。
こうして浜松まつりの夜は更けていくのです・・・・。
御殿屋台ひきまわし
浜松まつりも無事終わりました。
最終日、半日くらいぱらついた雨も、夜になるとあがって、「練り」も「御殿屋台引き回し」もしっかり行われました。
画像はうちのご町内ではありませんが、結構気に入っている屋台です。
なかなか綺麗だと思います。
屋台に乗っている女の子達がお囃子をしながら、町内の人々に引かれて町の中を回ります。
遠くからでもお囃子はしっかり聞こえるので、近づいてくると家にいる人達は見物に出ます。
最終日は、夜遅くまで練りのラッパも聞こえてきて、今年も終わりだな~という感じを盛り上げます。
今日は、みんなどんよりした目で職場や学校に行くのでしょうね。
2008-05-07