特急ひだ号で岐阜県の飛騨高山へ!まつりの森の大太鼓と祭屋台!
特急ひだ号
土日と用事があって、私ひとり、飛騨高山に行ってきました。
観光ではなかったので、殆ど高山の有名な旧市街は見られず、かなり消化不良の旅ではありましたが、高山はいつか行ってみたいと思っていた憧れの地。
そして、西国に住んでいた身には、あまりに遠い場所でした。
しかし、はっきり言って、浜松からもえんえん遠かったです・・・。
高山に行くと決まって、初めて時刻表を見たのですが、高山って、な、なに?殆ど富山に近いではありませんか
まずそれにびっくり。
東海地方はほんと~に日本海が遠いんです・・・。
まず朝8時に浜松を出ます。在来線で岐阜まで行くのに2時間半。
この在来線が無謀でした・・・。アトから思うに・・・。
素直に新幹線にすればよかったのに、ちょっとケチったばっかりに、行きはともかく、帰りは異様に疲れてしまいました・・・。・・・。
今後の教訓にしたいと思います・・・。
そして、岐阜で特急ひだ号に乗り換えて、いざ高山に岐阜から高山までも、たっぷり2時間です。
なかなか座り心地の良い列車です
列車はするする走っていますが、途中からアナウンスが・・・。
「高山本線の工事は、険しい山々に阻まれ、始まってから完了するまで16年の歳月がかかっております・・・。」
「列車は今濃尾平野を走っておりますが、右側をご覧下さい。犬山城が見えてまいります・・・・。」
と、懇切丁寧に観光案内もしてくれます。
苦節16年は本当に大変だったんですね~・・・。
そして、アナウンスに脅されたとおり、西国人には信じられない急角度の山々の中を、はるか~に下に見える渓谷の上を渡ったりして列車は走ります。
はっきり言って、山が迫って見えて恐いです
よくこんなところに鉄道を通したものだと思います
西国あたりは山もとってもなめらか・・・。岡山広島もそりゃ~奥地はありますが、比較的ゆるやかだし、山口なんて、「スーパー低山県」なんて呼ばれて1000メートル以上の山すらありません
「高山本線は単線でございます。入れ替わりの列車が来るまで、しばらく停車することもございますが、ご容赦ください。」
た、単線
かなり立派な特急だけど、単線だったのか~~~~~
途中に有名な下呂温泉があったり、なんかもう、綺麗な景色に旅情をそそられますよ~~~
高山本線は、結局一つの川に沿って走っているのですが、その川が、ダムになったり、渓流になったり、淵になったり、どんどん表情が変わります。
「これから長いトンネルに入ります。トンネルを抜けると、今まで太平洋に向かって流れていた川が、反対に流れます・・・。」
うそ~~~~っ
川も反対に流れるの~~~
イヨイヨ日本海ね
とか言っているうちに高山に着きました。
まあ、川は反対に流れているかもしれませんが、まだまだ富山は遠いのです・・・。
まつりの森
いきなりですが、中途になっていた飛騨高山の続きを書きとめておきます
特急ひだ号で無事高山に着きましたが、観光目的ではないので、ほとんど何も見て回れませんでした。
滅多に行けない土地に行ったのに、本当に残念です。
しかし、帰りの電車までちょこっとだけ時間があったので、高山の現地の人オススメのポイントをダッシュで見てまいりました。
高山の町のはずれの小高いところに、「飛騨高山まつりの森」という施設があって、山をひとつくりぬいた大きな洞穴の中に、高山の有名な祭屋台や世界一大きいといわれる大太鼓などを展示してあるのです。
現地の人が、
「ここは絶対オススメです!」
と太鼓判を押してくれたところです
ちなみに、高山の地元の人は本当に親切ですね~。
そういう話はちらっと聞いてはいたのですが、実際びっくりです。
浜松などだと素っ気な~い対応しかしてくれないごくフツーの公共施設の人でも、ほんと~~~に心から、殆ど親戚に世話を焼くレベルで親身になってくれます。
公共施設の人で、こんなに親切な人には今までお目にかかったことがありません!!
「まつりの森」情報は、この方から聞いたのですが、この場を借りてお礼を申し上げたいです。
他一般の方は推して知るべしでしょう
さて、入り口を入っていくと、長いトンネルがあって、そこに屋台のレプリカや説明が置いてあります。
しばらく進むと、やけに寒くなってきて、「どなたでもご自由にお使い下さい」と書いた札があって、沢山のショールが置いてあります。
これも親切だな~と思いました。
山をくりぬいてあるので、中はとっても涼しいんです。真夏でしたが、15度くらいだったでしょうか・・・。外は酷暑でしたから、その寒さが非常~~に嬉しかったわけですけれど
そして、ハイライトの大広間に、巨大な祭り屋台そのものがずらずらっと並べてあります。
壮観です。
暗い中に、屋台だけにライトが当たるようにしてありますから、とってもドラマティックです。
それらの屋台は、勿論祭りに使う本物ではないのですが、本物と同じに作ってあって、一つ作るのに2~3億したというものが、10くらいは置いてあったでしょうか・・・。
山をくりぬいて、この2~3億の屋台が8~9台・・・。一体これにいくらお金がかかっているのかと考えるとくらくらします・・・
どこの土地でも、祭りにはお金は惜しまないものなんですね~・・・。
人形太鼓
「まつりの森」の続きです。
祭屋台が所狭しと並んでいる大きなドームで、30分おきくらいに屋台のからくり人形が動いたりするイベントがあります。
高山はなんといってもからくり人形で有名ですから、たいして何も見られなかったとはいえ、ここで人形が見られたことは、本当によかったです。
さて私が見たイベントは、屋台のものではなくて、世界一大きいという太鼓のものでした。
世界一大きい太鼓がなんでここにあるのか、いや、なぜ高山の人は世界一大きい太鼓を作ろうと思ったのかはよくわかりませんが、とにかく桁外れに巨大な太鼓が三つ、堂々と並んでいます。
一つの直径が3メートルほどあるという大太鼓は実に壮観で、その前に少年と少女二人のからくり人形が立っています。
パッとスポットライトがつき、舞台はじにいる紋付き袴の司会の人形が、挨拶とイベントの始まりの口上を述べます。
精巧なからくり人形で、首をかしげたり、客席を見渡したり、大変芸が細やかです。
見ていた観客が「ああ~。」とか「おお~~!」とか感心しています。
口上が終わると、少年少女の人形はぺこりとお辞儀をし、くるりと太鼓に向き直って、腕を振り上げて叩き始めます。
どーん・・・
どーん・・・・・
豪壮な音が響きます。
予想よりずっと大きい音です。洞窟の中だからかどうか、地鳴りのような、雷のような音です。
はっきり言って、今まで聞いたことのない、恐ろしいような音です。多分ナマの音だと思うのですが、人形が叩くたびに体にびんびん響いてきます。
こんな音を出せるようにするには、相当な工夫が凝らされていると思います。
人形たちは髪を振り乱さんばかりにして太鼓を叩いています。
リズムが次々に変調し、ライトも変わっていきます。
相変わらず耳を聾するような太鼓の音の中で、彼らの一心不乱な後ろ姿を見ていると、何かしら人形を見ているような気がしなくなってきて、背筋がぞーっとするような感じもしてきます。
人形って、命が宿るというけれど、例えば夜中などに、一人でこの洞窟には絶対に入って来たくないな・・・・と思いました。
高山に行かれることがあったら、是非この太鼓の音を聞いてみて下さい
2006-09-02