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知らなかった昔

車の免許を取ってから7年くらいになります。

結構便利なところに長く住んでいたので車の必要を感じなかったのです。

しかし、車の免許はあると便利。特に浜松のような町では、車が運転できないと非常に困ります。

そして、私は一応安全運転。それほどスピードは出しません。

しかし、遅すぎるほどではありません。

前に入りたい車は、意地悪しないで入れてあげます。

角を曲がるときには、優雅に見えるよう心がけています。今まで大過なく過ごしてきました。

駐車違反で、ゴールドカードが遠のいた時には、しばらくがっくりきましたが…。

そんな私の優良運転中、隣に乗っていた家人が、

「ちょっと怖すぎるからやめてくれ!」と叫びました。

「え?なにが?あたしの運転で、一体何がこわいのよ!」

「運転怖すぎるよ!普通の道なら別にいいんだけど、こういう狭い、電信柱とかある道で、左に寄りすぎなんだよ!」

「え?だって、対向車とすれ違えないよ!」

「来たって、お互い様なんだよ!あんまり左に寄りすぎるとぶつかるぞ!5センチくらいしか幅がないじゃないか!!」

「ええ???」

と、初めて知ったこの事実。

「だけど私は、今までぶつけたことなんかないわよ!失礼しちゃうわね!」

一応怒ってみたものの、確かに隙間5センチはこわい…。

しかし、ちょっと待てよ…。

「逆に、スキマ5センチで、今までぶつけたことがなかったのって、ちょっとすごくない?もしかして、神業じゃないの?!私って凄い?!」

「カ、カンベンしてくれよ…。」

それ以来、左に寄るとき、ちょっと気になるようになってしまいました。

でも、これって、かえって怖いんじゃ…?変によけたりして、他にぶつけるとか…。

しかし、もう、知らなかった昔には戻れない…。なにかあったら、どうしてくれるの?!

浜松市在住 東風 佳代子浜松 東風 佳代子


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