お茶好きとは
それほどお茶は嫌いではないと常から思ってはいたものの、結婚前に茶道を超短期集中で表面だけざらっと習った私は、煎茶道なるものの存在すら知らないド素人でした。
さすがにお茶どころの静岡では、「煎茶道」は身近な存在。普通にテレビで流れていたりもします。
県内至る所で美味しいお茶は採れますが、静岡県内で最も上質とされているのは川根というところで採れるお茶なのだそうです。
川根は、静岡でもかなりの山奥にあり、谷にある茶畑にしっかり霧がおりるそうです。
そうした地形と湿気が、美味なるお茶を育むのだそうで、お茶の生育に地形が関係するなど、考えてみたら当たり前のことなのですが、ほんとに初耳でありました。
そうして、他国から静岡に来た私ですが、煎茶は80度とか、もっと低い温度で淹れるもの・・・くらいは知識として知っておりました。
ですから、川根で買ってきたお茶などを淹れる時には、あるまじきことに、しかし一応お湯をマグカップやどんぶりなどに入れてさましたりしておりました。
温度としては問題ないだろうと思っていたのですが、これがどうしても、どうしても美味しく淹れられないのです・・・!!
義母の実家で伯父がお茶を淹れてくれるのですが、それが実に美味しいのです!
美味しいお茶とはこうしたものか!!さすが静岡と感動したものですが、同じお茶でも自分で淹れると決してそういう味にならないのです・・・・!!
「どうしてお茶がマズイのかな。**さんとこで飲まして貰うお茶は、川根産じゃないけど、ものすごく美味しいぜ。淹れ方がまずいんじゃないのか?そういや、**さんちの奥さんは、実家がお茶やさんだっけ。」
平然と家人。
「ええ~~~?ちゃんと温度とか見てやってるよ~~!!(お茶屋さんの娘さんにかなうワケないでしょうーが)」
それでも、どうしてもどうしても美味しく淹れられません
静岡以外の土地では、そこそこ美味しいお茶を淹れるねと、一応言われていたのに!!!
・・・長いことどうしてか色々考えましたが、ついに、ついに原因を発見しました!!
急須が、急須が大きすぎたのです・・・・!!
いつも食卓では、番茶の他に川根の粉茶などをいただいていましたが、(番茶は私が導入しました。ここのうちでは、煎茶か粉茶しか飲んでいなかったようなのです・・・。さすが静岡というべきか!)そのお食事用のおおぶりな急須で煎茶も淹れていたのです!!
原因はこれではないかとふとひらめいて、家人に頼んで、押し入れの奥から煎茶用の小さな急須と湯冷ましと湯のみを出して貰い、温度に気をつけて淹れてみたところ、「この味この味よ~~~~」
やっと、美味しいお茶を淹れることができました
まあ、美味しいお茶の門が遠くに見えてきた、くらいでしょうか・・・
それでも五里霧中だった時より数倍マシというものです
あの煎茶用の小さなお茶道具は、やっぱり理にかなったものなんですね~。
こんな小さいんじゃ足りないじゃん、とか適当なことを考えないで、丁寧に淹れて少しだけいただくもんなんですね~~・・・・・!!
お茶のうまく淹れられない静岡県以外にお住まいの方は、温度だけでなく急須の大きさにも気をつけてご覧になるとよいと思います・・・!!
こんなこと、静岡の方には常識なんでしょうが、他国者の私には世紀の発見だったのです。