映画「浮雲」

成瀬巳喜男監督、高峰秀子、森雅之主演の「浮雲」をBSで観ました。とにかく凄かった!!

これ以上ないくらいダメな男森雅之を好きになってしまった女高峰秀子が、二人してどんどん転落していくお話なのですが、そのダメっぷりが半端じゃない!!

家人は観ながら寝てしまっていましたが、私だけ目をぎんぎんにして最後まで観てしまいました。

見始めるとやめられない。

この駄目な二人がどこまでいってしまうのか、このヒーロー実に不愉快と思いながらも結局最後まで目が離せませんでした。

それに、やはり高峰秀子の演技が凄い。

目線だけで何考えてるのかわかるんですよね…。

流し目とか、睨んだり、とにかく美しくて、表情に釘付けになってしまいます。

森雅之のダメ男ぶりも物凄い。

本人はこの映画撮った後落ち込んだそうですが、まあ無理もありません。

まともな感性の男性が演じるのは、半端ないストレスだったことでしょう。

画面を見ながらストーリーに対して何か言うことがあまりない家人も、この森雅之のことは

「なんだ、こいつ!!」とか、「ふざけるな!!!」とか罵倒していました。

でも、寝ちゃいましたけど…。

森雅之は、若い頃は美男子の典型みたいな人だったそうで、このころもちょっと日本人離れした風貌ですよね。

ドストエフスキー原作の「白痴」を黒澤が映画化していましたが、ヒーローのムイシュキン公爵役を森雅之が演じていました。

このムイシュキン公爵も、愛があるけど力がない人で、もの凄い清らかな魂の持ち主なんだけど、どういうわけかこの人のせいで周囲は死屍累々というお話なんですよね…。

この「浮雲」のヒーローと、なぜかありようが似ているような気がします…。

この「浮雲」のヒーローも、ダメ男だけど、そんな悪い人ではなくて、でも決断力がなく、どんどん流されていく人なんですね。

そういう男がどれほど女にとって有害かということが、この映画を観ているとよくわかります。

それで、そういう男と別れるのがどれほど難しいかということも。

う~ん、大人な映画でした…。

他に考えないといけないことがあったのに、夢の中まで高峰秀子でいっぱいになってしまいました…。

浜松市在住 東風 佳代子浜松 東風 佳代子

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